自転車も鉄道も(フランスの19世紀後半)


19世紀パリでは、市民のの活躍とともに百貨店やオペラ座の他にも自転車や鉄道など現代のはじまりにもなる様々な革新がおこなわれました。 



モネ:サン=ラザール駅の線路1877

 鉄道は産業革命後の重要な発明で、画家の題材にもなりました。
  ポーラ美術館によると、19世紀の半ば頃、鉄道は著しく発達し、都市の人々は田園や海辺で休日を過ごすようになります。パリのほぼ中央に位置するサン=ラザール駅はパリで最初に建設された駅で、フランス北西部ノルマンディーの海岸に向かう路線の発着点であり、当時、フランスでもっとも多くの人々に利用されていた駅でした。モネは、戦争を避けてロンドンに亡命していた1870-1871年に目にしたターナーの作品に影響を受け、1877年の1-4月にはアルジャントゥイユを一時離れてパリに滞在し、サン=ラザール駅の連作を制作しています。
 今では公害とそしりを受けてしまいそうな汽車のもうもうと煙や蒸気ですが、当時は物珍しかったのでしょうね。


エミール・ゾラの小説パリより
自転車:女性解放の象徴    

 さらにパリで大々的に登場したのは自転車。1867年のパリ万国博覧会でだそうです。ゾラは、小説パリのなかで、女主人公マリーを自転車好きの女性として描いているます。長いスカートではなく、キュロットが登場して、女性たちはコルセットやスカートからの解放されることになります。鳥のように自由に走り回れるものとして女性解放の象徴となりました。

  
 
 


アールヌーヴォー
有機的な曲線、自然や動物のモチーフなどが特徴    

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